遠距離恋愛について その2

僕たちは付き合い始めの時点から遠距離だった。

多くの遠距離カップルは、さすがに付き合い始めのころは一緒にいたのではないかと思う。何しろ「付き合う」というのは、「一緒にいる」ということとほぼ同一視されているのだ。

その点で僕たちカップルは変わっていた。交際のきっかけは僕の告白だが、それすら便箋と封筒を国際郵便で彼女に送ったくらいだ。交際前から頻繁にSkypeでビデオ通話をしていたが、僕の告白を彼女がOKしてくれたことから、毎晩決まった時間にビデオ通話をするようになった。

だから僕たちの経験は決して一般化できるものではないと思うが、それでも遠距離恋愛で悩んでいる人たちに何かしらのヒントのようなものが提供できればいいというのが僕のささやかな望みだ。

さて、改めて僕たちの遠距離恋愛はどんな感じで進行していったのかを振り返ってみたい。

彼女の居住地はソウル(大学生)→ヨーロッパ(交換留学先)→ソウル(大学生、社会人)と変わっていった。

一方僕はずっと東京在住だった。

正直、彼女が大学を卒業し社会人になるにあたって、日本に来てほしいという思いが無かったわけではない。先に社会人になっていたのは僕の方だったのだから。それでも、彼女には自分のキャリアを描いてほしい、僕たちが一緒になるのはそのあとでも構わないと思った。いつかは結婚したいと思いながら、結婚を焦ってはいなかったように思う。

結局彼女は韓国で就職した。僕のほうは相変わらず東京で働いていた。僕たちは毎晩のようにスカイプで1時間~2時間ビデオ通話し、何かにつけてカカオトークで写真やメッセージを送りあった。僕たちの会話は、最初は英語で行われていたが、僕がだんだん片言の韓国語を覚えると、英語より韓国語のほうが日本語にずっと近く、細かいニュアンスまで伝えられることもあって、韓国語で話すのが当たり前になっていった。気づけばTOPIK6級などという資格も取っていたし、考えてみれば語学の問題もあって僕が韓国に行くことが、僕たちカップルの暗黙の了解になっていたのかも知れない。

お互い会いたくてたまらなかったが、お金の問題もあり、実際に会えるのは3か月に一回といったところだった。四半期決算のような話だが、勤め人をしながら金を貯めるとなるとどうしても会社のリズムに近くなるものらしい。僕が韓国に行くことが多かったが、彼女も時々日本に来た。ソウル市内でデートしたり、韓国の地方都市に足を延ばすことも多かった。韓国は国内交通網がよく整備されている上に安いので、地方旅行は結構快適で楽しかった。彼女にしても、東京でデートをすることは僕に会いながら日本のあれこれを体験できる楽しい時間だったと思う。遠距離で始まった僕たちの恋愛関係は、いつしか遠距離で時々会うことが当然のようになっていった。

(続く)

Published by Atsushi

I am a Japanese blogger in Korea. I write about my life with my Korean wife and random thoughts on business, motivation, entertainment, and so on.

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