【コロナ対応】世界に評価される韓国、危険視される日本

見識のある人たちの間ではすでにツイッター上で共通認識になりつつあることも、ツイッターの性質上時間が経つにつれて見えにくくなってしまうため、書き残しておく必要があると思いこの記事を作成した。 コロナウイルスへの対応をめぐり、韓国の対応は世界的に評価され、日本の対応は危険視されている。このことが日本語の報道だけ見ていると見えにくいと思ったので後世のために書き残す。 米紙Bloombergは、欧米諸国はコロナが最初に流行したアジアの対応を見習うべきだと主張した。同紙は、見習うべき数多くのポイントのうち、真っ先に韓国での大量検査体制を紹介した。 South Korea, which has the highest infection tally in Asia outside of China, is testing more than 10,000 people a day, the fastest pace globally. Researchers there began developing a virus test kit at the end of January — when Korea had less than 10 infections — aided by a fast-track regulatory approval systemContinue reading “【コロナ対応】世界に評価される韓国、危険視される日本”

【ヤフー嫌韓記事を添削する】2020年3月16日:信州大学経済学部 真壁 昭夫教授の記事

信州大学経済学部 真壁 昭夫教授の記事『新型コロナショック、いよいよ韓国の「資金流出」が止まらない…(原文ママ)』(2020/3/16(月) 7:01配信)の中で、どの部分が客観的でどの部分が個人の意見なのかを腑分けしていく。 結論から言えば、一般論と推測による部分がほとんどであることが良く分かった。 (記事リンク) https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200316-00071130-gendaibiz-kr (引用開始)  韓国の金融市場は、パンデミックに伴う混乱もありすでに非常事態を迎えている。 ↑非常事態の定義は?いきなり印象操作的。  投資資金の資金流出が止まらないことが主な原因だ。 ↑真壁氏の推測  2月末から3月12日までに韓国ウォンは米ドルに対して約2.3%下落した。 ↑2月末とはいつの時点だろうか?以下のBloombergによるチャートを見ると、2月24日から3月5日にかけてむしろウォン高が進み、3月5日に底を打って3月12日までウォン安に戻っている。真壁氏の言う「3月12日」の時点でウォンがドルに対して下落したのかどうかは、「2月末」をいつとするかによってだいぶ印象が変わるが、そこを明確にさせないまま議論を展開しようとしているのは何故だろうか?  同期間、韓国株価総合指数(KOSPI)は7%超下落した。 ↑これは大体正しい。が、やはり「2月末」の定義は相変わらず不明。  新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大などを受け、多くの投資家が同国に対するリスクを急速に削減し始めているとみられる。 ↑真壁氏の推測  過去、世界経済が大きく混乱したケースでは、韓国はドルを中心に経済運営に必要な資金を確保することが難しくなった。 ↑事実  足許、価値が安定しているといわれる金価格まで下落している。 ↑事実  投資家が価格変動リスクのある資産を手放し、資産を守ろうと必死だ。 ↑真壁氏の推測  韓国はマクロ経済運営の難局を迎えつつあるように見える。 ↑真壁氏の推測 文在寅(ムン・ジェイン)政権が、株式市場などからの資金流出を食い止めようと必死だ。 ↑真壁氏の推測  3月上旬、韓国株式市場における空売り金額は、昨年の一日平均の2倍に膨れ上がった。  3月11日、韓国政府は株式市場の安定を目指して株式の空売りを規制し始めた。 ↑事実  更に、12日にはプログラム売買の制限措置である“サイドカー”まで発動された。 ↑事実  この状況に関して、ある市場参加者は、「韓国政府はなりふり構わない姿勢で市場の売り圧力を封じようとしているようだ」、と指摘した。 ↑「ある市場参加者」とは誰のことか?少額投資しているデイトレーダーも「市場参加者」になりうる。信頼できるソースか?  見方を変えれば、韓国は政府の力によってアルゴリズムなどを用いてプログラム売買を行うファンド勢を中心に市場参加者の売り注文を抑え込み、何とかして資金の流出を抑えたいのだろう。 ↑真壁氏の推測  しかし、相場のエネルギーを政府の力で抑えようとすればするほど、たまったマグマが噴き出すかのように売り圧力は高まりやすい。 ↑一般論  禁止されると、どうしてもそれにあらがいたくなるのが人情でもある。 ↑一般論。しかも雑。人情?  一例に、2015年夏、中国政府は株価の急落を受けて売買の停止に踏み切り、売り圧力を強制的に排除しようとした。  それでも、株価下落は続いた。 ↑事実  その後、中国の株価が上値の重い展開となったことを振り返ると、ひとたび政府が強制的に市場参加者の行動を押さえつけると、金融市場に資金が戻りづらくなる。 ↑真壁氏の推測  重要なのは暴力的なまでの売り圧力から市場の安定を守ることと、自由な取引維持のバランスだ。 ↑一般論  矢継ぎ早に株式取引への規制をかける文政権にこのバランス感覚があるか否かは気になる。 ↑真壁氏の意見。「気になる」というお気持ち表明。  文政権の株式取引規制の強化を受けて、大手投資家の中には韓国の市場管理姿勢を不安視する者がいる。 ↑だから誰?「大手投資家」とは?  過度に売り圧力を抑制すると、売買自体が成立しづらくなり市場の流動性が枯渇する恐れがある。 ↑一般論  多くの投資家がリスクを削減し韓国から資金が流出する中で流動性が枯渇すれば、経済全体での資金繰りに無視できない影響が出る可能性がある。 ↑一般論Continue reading “【ヤフー嫌韓記事を添削する】2020年3月16日:信州大学経済学部 真壁 昭夫教授の記事”

【韓国 コロナ】公式情報・ファクトチェックまとめ

この記事では韓国でのコロナウイルスの発生状況、医療状況を正しく知るためのサイトを紹介する。内容は大きく二つに分かれる。一つは、最新状況を知るための総合サイト(政府による公的サイト)。もう一つは、デマや流言飛語を検証するファクトチェックに特化したサイトである。 目次 1.コロナウイルスの発生状況のページ  1.1 韓国政府によるコロナウイルス関連の最新情報まとめページ  1.2 韓国政府・疾病管理本部(KCDC)のページ 2.ファクトチェック関連のページ  2.1 韓国政府によるコロナウイルス関連のファクトチェック  2.2 感染が急増した大邱(テグ)広域市によるファクトチェック  2.3 最高学府・国立ソウル大学によるファクトチェック 1.コロナウイルスの発生状況のページ  1.1 韓国政府によるコロナウイルス関連の最新情報まとめページ まずはコロナの発生状況の概観を把握できるページを紹介する。韓国政府(中央政府)によるコロナウイルス関連の最新情報まとめページである。 http://ncov.mohw.go.kr/ 内容:概要(確診患者数・完治者数・対前日増減・韓国全土の発生状況など)更新:1日1回(午前零時基準)言語:韓国語のみ。英語と中国語を作成予定(3月15日時点)。 参考までに、3月13日の時点でのサイトを日本語訳してみたので、以下ご覧いただきたい。関連情報を整理したダッシュボードの形式で見える化されていることが分かる。  1.2 韓国政府・疾病管理本部(KCDC)のページ 続いて、疾病管理本部(KCDC)のページを紹介する。こちらは、コロナウイルスをはじめとする公衆衛生全体を統括する公的機関である。感染症予防など全般的な知識を検索するのに便利である。韓国語と英語の両方で公開されている。 http://www.cdc.go.kr/cdc_eng/ 2.ファクトチェック関連のページ続いて、流言飛語に惑わされないために、政府・大学機関などが、報道内容を検証するいわゆる「ファクトチェック」のページを紹介する。  2.1 韓国政府によるコロナウイルス関連のファクトチェック まずは、上記1.1のコロナウイルスまとめページの中にあるファクトチェックを紹介する。コロナウイルスの発生状況を中心とした報道内容のファクトチェックである。  2.2 感染が急増した大邱(テグ)広域市によるファクトチェック 続いて、2月に感染が急拡大した、韓国南部の大都市である大邱(テグ)広域市が市のホームページ上で行っているファクトチェックのページを紹介する。日本では「医療崩壊」と煽られている同市だが、実際のところはどうなのかを冷静に見るために是非ご覧いただきたい。 http://www.daegu.go.kr/dgcontent/index.do?menu_id=00936591  2.3 最高学府・国立ソウル大学によるファクトチェック 最後に、韓国の最高学府である国立ソウル大学の言論情報研究所が行っているファクトチェックのページを紹介する。同ページは韓国国内のジャーナリズムと連携して、コロナに限らず政治・経済・社会その他さまざまな分野でのファクトチェックを実施している。 http://factcheck.snu.ac.kr/ 以上、流言飛語に惑わされないよう正確なソースおよび情報の検証(ファクトチェック)を行う一助になれば幸いである。

【読書】ジム・ロジャーズ『これから5年の韓半島投資シナリオ』【日本語未訳】

この記事ではジム・ロジャーズ『これから5年の韓半島投資シナリオ』(日本語訳無し)の内容のまとめと感想を紹介したい。ジム・ロジャーズ氏はヘッジファンドでの伝説的なリターンや、中国の台頭を予言したこと、シンガポールに移住したこと、最近では北朝鮮の経済発展に楽観的であること等、何かと話題の多い人物である。日本語での刊行物も数多く存在する。この記事で紹介する本書は、今のところ(2020年3月現在)韓国語版しか入手できず、日本語版はおろか英語版も存在しない。にもかかわらず、特に日本人にとっては衝撃的な予測が含まれることから、著作権を尊重しつつ私の能力の及ぶ範囲で、主に本書の構成に沿いながらその内容を紹介したい。なお、タイトルにある「韓半島」という単語は英語ではKorean Peninsulaとなり、日本語では慣習的に「朝鮮半島」と訳されるが、本記事内では原著の表記を尊重し「韓半島」で統一した。 本書について 基本情報 짐 로저스, 백우진 “짐 로저스 앞으로 5년 한반도 투자 시나리오”, 비즈니스북스, 2019년 ジム・ロジャーズ、ぺ・ウジン著『ジム・ロジャーズ これから5年の韓半島投資シナリオ』ビジネスブックス、2019年(※ただし、日本語訳は2020年3月2日時点では出ていない。) Jim Rogers and Woo Jin Baek,“Jim Rogers’ Big Picture:Why Han Ban Do is Going to be the Most Exciting Place in the World for the Next 10-20 Years”The Business Books and Co., Ltd., Seoul, 2019(※英語版も2020年3月2日時点では確認できない。) 筆者ジム・ロジャーズ氏について ジム・ロジャーズ(Jim Rogers)氏はアメリカ出身の投資家で、ロジャーズ・ホールディングス会長である。1973年、ジョージ・ソロス(GeorgeContinue reading “【読書】ジム・ロジャーズ『これから5年の韓半島投資シナリオ』【日本語未訳】”

【韓国ドラマ・映画】コロナで家から出れないので最近観た作品を語っていく【ネタバレあり】

【注意!】【ネタバレあり!】この記事には!!!ネタバレ!!!が含まれます!【注意!】【ネタバレあり!】 こんにちは。最近は韓国でもコロナウイルスのせいで大騒ぎ…外出も気軽にできなくなって大変です。 不要不急の外出を避けて家で出来る娯楽の一つが、Netflix(ネットフリックス)などで動画を楽しむことですよね。私も最近は家にいる時はネットフリックスばかり観ています! そこで最近観て面白かった映画やドラマを紹介したいと思います。なお、この記事はいわゆるネタバレが含まれます。作品をまだご覧になっておらず、結末を知ってしまうのは困るという方は作品を観てから読んでくださいね~ 今回おすすめする作品は、以下の3つです。 おすすめ その1:『FLU 運命の36時間(“감기”)』 おすすめ その2:『愛の不時着(“사랑의 불시착”)』 おすすめ その3:『サバイバー 60日間の大統領(“60일, 지정생존자”)』 おすすめ その1:『FLU 運命の36時間(“감기”)』 コロナで騒然とした今だからこそ!の映画です。謎の感染症が韓国に広まりだす。きっかけは、ある事件なのですが、チャンヒョク演じる主人公のジグ(救助隊員)が映画の冒頭で医者のイネ(女優スエが演じる)を救助する所から始まります。 医者であるイネと救助隊員のジグは、ストーリーが進むにつれて意外なところで再会することになります。 韓国に入ってきた謎の感染症は致死率100%という恐ろしい病気なのですが、これがブンダンというソウル近郊の街に広がってしまいます。ちなみに、ブンダンは韓国を代表するIT企業が集まっていることでも知られます。(Naver/ネイバーなど) 事態を重く見た韓国政府は、軍隊を動員してブンダンを閉鎖。全住民を隔離します。主人公イネも、娘のミルと一緒にこの中に取り残されてしまいます。 ところがこの隔離キャンプがまたとんでもない施設で、隔離した感染者を治療もせず(まあ治療法もないのですが)、亡くなった人も亡くなりそうな人(=亡くなっていない人)も巨大な穴に埋めるだけという地獄。その実態に気が付いた感染していない住民たちは怒りに震え、軍隊の封鎖に立ち向かうことになります。ほぼ丸腰の市民と、完全武装の特殊部隊の軍人たち。この対立構図は明らかに韓国民主化運動のターニングポイントの一つである光州事件を意識していると思いますが、絶体絶命の市民たちを救ったのは医者であるイネが、娘のミル(感染していた…)に施した抗体と、それを知った大統領の決断でした。救助隊員のジグは何してたんだよという声が聞こえてきそうですが、ジグはジグでミルを助けたり色々忙しい。 結局、ミルの血から抗体を作ろうという大統領の決断と行動により、主人公もブンダンの市民も救われ、ハッピーエンドとなります。 この映画を観た感想なのですが、うーん。。。ちょっと今の時期に観るには重すぎました(笑) 韓国はかなり手際よく今回のコロナウイルスに対処しているのですが、その背景にはSARSやMERSなどの感染症に苦しめられた反省があるということは既に色々な人が指摘しています。映画が作られたのは2013年ということで、SARSの流行から10年ほど後です。 なのでもちろん感染症との闘いというテーマも含まれているのですが、私はどちらかというと前述した「武装した軍隊 VS. 丸腰の市民」という、民主化運動を彷彿とさせる構図が印象的でした。 国家の側から見れば、ブンダンを封鎖しないと全国に感染が広まってしまう。一方市民からしてみればそんなことは関係なく自分の命が助かりたい。そういう双方の利害がぶつかり合うわけですが、結局それは舞台設定以上のものではなく、製作陣が本当に描きたかったのはやはり国家とは何かという問いかけだと思いました。ストーリーの中で大統領は終始、抗体を確保してブンダンの封鎖をすぐにでも解除する考えを持っていたのに対し、韓国軍、韓国軍の意を汲んだ首相、そして駐韓米軍の司令官はブンダンの見殺しを強硬に主張します。ここには朝鮮戦争以来の韓国軍と駐韓米軍の間の「戦時作戦統制権問題」というのも絡んでいます(朝鮮半島でまた戦争が起きた場合、米韓のリーダーシップは米軍がとる、という問題)。ブンダンを見殺しにして韓国を助けたい強硬派も、実は韓国を見殺しにして世界を助けたいと考える米軍の影から逃れられないという構図。 最終的にはハッピーエンドとなるわけですが、国際政治とは、国家とは、軍隊とは、市民の権利とは、という重い主題が詰まっている作品でした! おすすめ その2:『愛の不時着(“사랑의 불시착”)』 このドラマは本当に面白かった!ソン・イェジン演じる財閥令嬢にしてファッションブランドの社長でもあるユン・セリは、新製品であるパラグライダーのテスト飛行に自ら挑みます。ところが、意図せぬ竜巻により大きく飛ばされてしまい、気が付くとパラグライダーは木の枝に引っかかった状態で辛うじて墜落を免れていました。見慣れぬその森は、なんと軍事境界線を越えた向こう側=北朝鮮でした。そこに、朝鮮人民軍大尉であり、最前線の部隊の中隊長でもあるヒョンビン演じるリ・ジョンヒョクがユン・セリを見つけてしまいます。色々な偶然に助けられながらその場を逃げ出したユン・セリは森を走り抜け、無事に韓国側にたどり着いた…と思いきやそこはまだ北朝鮮の村だった、という展開。結局ユン・セリは北朝鮮で隠れながら、現地の人たちと交流したりしつつリ・ジョンヒョクとの愛を深めます。 のっけの展開から「ありえねー」という感じがするかも知れませんが、実は結構綿密な取材がなされているそうです。韓国の人が偶然北朝鮮側に行ってしまうという事件は実際にあったことでもあります(その時は空ではなく海、韓国西海岸の島嶼地帯でボートに乗っていた観光客が流されて北朝鮮側に一瞬入ってしまいました)。また、パラグライダーは無動力なのでエンジンがレーダーに捕捉されることもなく、理論的には南北両軍に感知されることなく北側に侵入してしまうことはありうるそうです。本当に「ありえねー」な展開はむしろ北側に入ってしまってからどんどん起こるのですが、多すぎて書ききれないので是非一回観てくださいとしか言えません。 個人的には、ドラマの中で描かれる北朝鮮の農村が、古き良き田園地帯という感じがしてグッとくるものがありました。あと、北朝鮮訛りの韓国語(朝鮮語)も、ヒョンビンはじめ俳優たちが一生懸命再現しているのもドラマの雰囲気を盛り上げてくれています。 また、キム・ジョンウン体制になり急速に資本主義を受け入れつつある北朝鮮社会も象徴的に描かれています。ユン・セリとリ・ジョンヒョクのカップル以外にも、もう一組南北朝鮮のカップルが登場するのですが、その舞台が北朝鮮の首都平壌で大きなデパートを経営する、トンジュと呼ばれる新興資本家階級の登場です。英語を話し、中国やヨーロッパとも貿易をしているらしい、今までの北朝鮮のイメージとはかけ離れた新しい風を象徴しています。ほかにも、南出身のユン・セリのご先祖様は北側出身、北出身のリ・ジョンヒョクのご先祖様は南側出身というように、南北朝鮮は分断されていても一つの民族、というようなメッセージは随所に散りばめられています。 ドラマの中でユン・セリとリ・ジョンヒョクは実はスイスで以前に出会っていたということが徐々に明らかになるのですが、スイスに限らず北朝鮮が国交を持つ国と言うのは実は世界のほとんどを占めていて(例外は韓国、日本、米国ぐらい)、中国をはじめとしたアジア諸国、ヨーロッパ、中東アフリカには北朝鮮の人は往来ができるので、考えてみれば南の人と北の人が海外で出くわしていた、ということは実は結構あるようです。ここ数年来の南北融和の流れの影響を強く受けたドラマであるという印象を持ちましたが、政治的なメッセージだけでなくドラマとしてストーリーも面白く、ついつい観てしまいます。 おすすめ その3:『サバイバー 60日間の大統領(“60일, 지정생존자”)』 同じくネットフリックスで観れるアメリカの人気ドラマ『サバイバー 宿命の大統領(Designated Survivor)』の韓国版です。 アメリカ版と同じく、ドラマは冴えない大臣が大統領に解雇されるところから始まります。ミセモンジ(=PM2.5のような大気汚染)問題を解決することを期待され、韓国の名門大学であるカイスト(KAIST,韓国科学技術院)の教授ながら大統領によって環境部長官(日本で言うなら環境大臣)に任命されたパク・ムジンは、長官就任6か月目にして学者気質が抜けない、素人政治家。アメリカとの環境問題の交渉中、汚染物質のサンプルをアメリカ代表にぶちまけてしまうというスキャンダルまで起こし、その責任を取る形で大統領に解雇を申し渡されてしまいます。その日の午後、家族と一緒にいる時にに国会議事堂が爆破されてしまい、演説中の大統領、政府要員、多くの議員たちが一瞬にして命を奪われてしまいます。 衝撃を受けながらも国会議事堂に駆け付けたパク・ムジンを、青瓦台(チョンワデ、韓国の大統領府。アメリカで言うならホワイトハウスに相当)のSPが出迎え、大韓民国憲法の規定に基づき、落命した大統領の権限代行として韓国政府のトップに立つことになってしまいます。前代未聞のテロで混乱する政府と、北朝鮮による犯行であることを強硬に主張する軍部を率いることを突然求められるパク・ムジン権限代行。一気に緊張が高まる朝鮮半島領海に、日本が軍艦を侵入させるという緊急事態まで発生し、いきなり難しい決断を求められます。 アメリカ版と基本的な流れは同じですが、舞台を韓国、朝鮮半島にしたことで、アメリカ版とはまた違ったリアリティを持たせることに成功していると思いました。また、アメリカ版も韓国版も、「突然一国のリーダーになった時、人はどうすればいいのか」という主題を扱っている点では共通しています。安全保障の問題、権力闘争の暗部などを描きつつ、国会議事堂テロ事件の真相に迫るというサスペンス的な要素も両立させる力量は圧巻です。 こうして書いてみると私がハマるドラマや映画は、国家や安全保障をテーマとしたコンテンツに偏っている気がしてきました…今後は恋愛とかもっと明るい話を選んで観てみようと思います!

ツイッターの分散化に関する記事を読んでの所感

Noteで「SNSが変わろうとしている:Twitterの分散化方針をアナタは知っているか」という記事を読みました。ブロックチェーンやウェブ動向一般に興味を持つ身として、簡単に所感をメモしておきます。(それこそツイッターに書くことのリスクを感じたため。) ・ツイッターの創業者であるジャック・ドーシーは分散化プラットフォームの立ち上げに動いている。その理由は全世界を統括する一つのプラットフォームの限界を認識したこと、ブロックチェーンという分散化に適した技術が出現したことにある。 ・国家や地域単位だけでなく、サーバー単位でのルール管理が可能になる。しかし、特定の思想に偏ったサーバーが乱立し、相互にブロックし合う可能性も生まれる。例えば日本国内ユーザーが中心の複数のサーバー同士が対立した場合、「結果的に本家(引用者注:アメリカ)Twitterサーバーから『破門』された双方は、争いをしない善良なサードパーティTwitterサーバーユーザーの目に入らなくなっていく。」という可能性もある。 ・ツイッターは、ほかのスマホアプリのユーザー間のチャットツールのようなサブコンテンツにその姿を変えていく可能性もある。 ・すでにツイッターは、いくつかの国では使用そのものがブロックされている。(例:中国)他方で、ユーザー単位では対立する思想の持主によるアカウントブロック合戦が激しく行われている。サーバー単位で独自の生態系が生まれるのだとしたら、おそらく今はユーザー単位で行われているブロック合戦がサーバー単位に拡大するのだろう。 ・僕が「個人単位での内戦の時代」と表現する現象が、さらに拡大すると考える。個人単位での内戦の時代とは、政治的に対立する意見の持主とのバトルが、これまでの政党単位から個人単位になる状況を表現したものである。 ・ブロックチェーンは癖のある技術だが、金融やジャーナリズムのような、抽象化が可能な領域における適応にはかなり相性がいい。ジャック・ドーシーの進めるツイッターの分散化も、おそらく実現してしまうと思う。

遠距離恋愛について その4

その年、というのは僕が3つ目の部署に異動した年だが、僕は彼女の誕生日に合わせて韓国で彼女とデートをすることにした。そしてそれはただのデートで終わらせるつもりはなかった。このデートで僕は彼女にプロポーズし、結婚を申し込むつもりだった。 僕は彼女と付き合う前に、まともに女性と交際したことがなかった。彼女との遠距離恋愛が僕にとって最初の恋愛であり、最後の恋愛でもある。要は多様な経験があるわけではないので、我ながらなんとなくベタなプロポーズの方法しか思いつかなかった。 韓国、ソウルに63ビルディング(63빌딩)という高層ビルがある。ソウルの中心を流れる漢江(ハンガン)という川を見下ろす、韓国有数の歴史ある建築物であり観光名所でもある。その最高階に近いフランス料理のレストランを僕は予約し、彼女と誕生日デートをすることにした。そこで僕たちは食事をし、デザートが出てきた頃に僕は改まって彼女に婚約指輪を渡し、プロポーズをした。 「僕と結婚してください。そして日本に来てくれませんか」 僕はそう言った。 その時の彼女の反応は何というか、複雑なものだった。まず、彼女は嬉しそうな顔をした。次に、うつむいてちょっと考え込むそぶりを見せた。やがて顔を上げたとき、彼女はちょっと悲しそうな顔だった。そして言った。 「ありがとう。気持ちはすごく嬉しい。私も結婚したい。でも、日本には行けない。結婚したくないわけじゃない。だから、この指輪を受け取るのは、”保留”させて。」 そう言って、彼女は婚約指輪を僕に「返却」した。プロポーズ失敗である。 僕は正直、彼女の気持ちを十分に読み取れていなかったと思う。そのころまで僕は、もしかしたら彼女が日本に来てくれるかもしれないという甘い期待を持っていた。お互い、自分の国で仕事を持ちながらの遠距離恋愛。二人とも、相手の国で留学や生活を一度もしたことが無い状態での遠距離恋愛。結婚し、一緒に住むためには、二人のうちどちらかが必ず今の生活を捨てなければならない遠距離恋愛。客観的に見ても僕たちが乗り越えるべき壁は高かった。そして、彼女が日本語が喋れない以上(僕たちの会話は全て韓国語だった)、彼女にしてみれば日本に移り住むことに対して僕以上に抵抗感があったのは間違いない。 今でこそ冷静にそう考えることができるものの、当時の僕は「もしかしたら」という一縷の望みにすがって彼女に求婚+日本移住を提案したのだった。そして結果は失敗だった。 プロポーズに失敗した僕は、落ち込んだ。正直、彼女と遠距離恋愛をする中で一番落ち込んだと言っていいかもしれない。そして、二人の将来について真剣に悩んだ。もはやこれまで、という気持ちにすらなった。当時は韓国での就職活動の糸口さえつかめていなかったのだ。 ソウルでのデートを終え、僕は飛行機に乗って東京に戻った。そして彼女とスカイプをした。そのスカイプの中で、彼女は僕の目の前で「次のデート」のためのソウル発東京行きの飛行機のチケットを予約した。 彼女は彼女なりに、僕からのプロポーズを「保留」してしまったことが申し訳なかったらしい。そして、僕たち二人の関係がまだまだ終わっていないことを示すために、わざわざスカイプしながら飛行機のチケットを取ったのだ。僕は絶望から少しずつ抜け出し始めた。今考えると、このプロポーズ失敗事件が、二人の関係の中で一番の危機だった。この事件の後、僕は韓国移住を決心した。そして、二人の関係を進展させることを急がないことに決めた。韓国での就職、韓国移住を本格的に準備することにした。(続く)

遠距離恋愛について その3

毎晩のビデオ通話、3か月に1回のデート。最初から遠距離恋愛をしていたにしては、僕たちは結構安定した関係を築いていた。そして、いつしかその関係性に慣れつつあった。 会社員の生活と言うのは不思議なもので、一日一日はなかなか過ぎないのに、一週間はあっという間に過ぎるし、なんなら一年くらいはあっという間に過ぎてしまうというところがある。これは社会人になったことのある人なら誰しも一度は感じることではないかと思う。そして僕たちは、それぞれの国で職場勤めをしながら、いつしか夜寝る前のスカイプを1時間ずつすることがすっかり習慣になった。 楽しい思い出もたくさんある。寝る前のスカイプだけでなく、カカオトークという韓国のメッセンジャーアプリを使って、短いメッセージをたくさん送りあった。日本でいうとLINEみたいなアプリである。僕のスマホに入っているあの黄色いアプリには、当初は彼女しか連絡相手が登録されていなかった。日本でほとんど知られていなかったというのもあるし、そもそも僕が彼女と連絡するためだけに使っていたというのもあった。道端で見かけたちょっとした風景を写真に撮って彼女に送ったりしていた。 また、紙の手紙もしたためた。東京かソウルでデートするときに手渡ししたこともあるし、彼女の住所に国際郵便で送ったこともある。その時の手紙は今でも残っているし、僕の韓国語のスペルミスとかも笑い話の種になる。ある意味、古典的な遠距離恋愛を楽しんでいたように思う。 しかし、僕たちがいくらお互いを好きあっていても、住むところが1,000キロ離れているという事実は変えようがなかった。 遠距離恋愛は男と女でとらえ方が違うという。男はなんだかんだで結構「慣れる」が、女はどうしても寂しさが募るという。僕たちの場合もそうなりつつあった。例えば、スカイプでビデオ通話しながらも、どうしても将来が不安になって、彼女が泣き出してしまうことがあった。僕がどんな言葉をかけても泣き止まない。僕も分かっていた。彼女が欲しいのは言葉じゃなくて、僕が横にいてあげられるという状況であることを。 僕にしても、誰かに恋愛の話題を出されるたびに、「付き合っている女性がいて、彼女は韓国人で、韓国で働いている」という説明を繰り返すことに疲れ始めていた。特に、周囲の人間のライフイベントが発生するたびに(恋人ができた、結婚した、子供が生まれた等)、僕は我が身を顧みて行く末を案じてしまうようになった。恋人がいなかった時代とはまた違った意味で、他人の幸せを素直に祝福できない状態であったとも言える。 何かをする必要があった。 その年、僕は会社の部署を異動になった。新卒で入ったこの会社での3つ目の部署だ。僕は新しい仕事にも、職場の人間関係にも慣れ、そこの仕事が気に入りだしていた。仕事内容が変わり、心機一転といった感じの今こそ、僕たち二人の関係を前進させる機会であると思った。 僕はその年の彼女の誕生日に行動に移ることにした。(続く)

[韓国旅行]テグ、プサンの旅[旧正月]

韓国は1月24日から1月27日まで旧正月でした。 僕も妻の実家に”里帰り”して来ました。 ソウルからKTXという特急列車に乗ってテグ(大邱)という南部の都市まで。 快適な車内で2時間はあっという間に過ぎます。 妻と一緒に妻の実家にて、ご両親にセベ(세배)という韓国式お辞儀をします。 韓国語での「明けましておめでとうございます」は、 「새해 복 많이 받으세요」(せへぽんまにぱどぅせよ)と言います。 妻の実家でゆっくりした後は、せっかく南まで来たので、ということで釜山(プサン)まで足を伸ばしてみました。 が、あいにくの雨(泣) というか土砂降り!!!!😭😭 とはいえ翌日は雨もやみ、太宗臺(テジョンデ)という岬に遊びに行きました。 ここから見えたのはなんと…日本!!! 釜山の南端まで来ると、日本の対馬(つしま)が肉眼で見えるんですね! ちなみに対馬からも釜山が見えるそうです。そりゃそうか。 楽しい旧正月でした!

スタートアップとは「組織」ではない。客を見つける「行為」なのだ。

スタートアップとは「組織」ではない。客を見つける「行為」なのだ。 人々が、”自分ですら気づいていない”本当の問題を解決するための行為をスタートアップと呼ぶ。 自分ですら気づいていなかった本当の課題とは、偏見を持たず、じっくりと人々と会話することによってのみ、目の前に立ち現れる。 決して答えありきの質問をしてはならない。オープンクエスチョンの連続で、辛抱強く、一つ一つ聞き込みをしなければならない。探偵のように。 そして、人々が気づいていなかった”偏頭痛級の痛み”を見つけるまでその探偵チックな行為を繰り返す。この一連の行為のことをスタートアップと言う。 スタートアップは、したがって、企業などの組織のことを指すわけではない。 スタートアップとは行為なのだ。探偵なのだ。客を見つける探偵行為なのだ。真実はいつも一つ。 そして、スタートアップすることで”偏頭痛級の痛み”を持つ”客”を見つけるまでは、人は何もしてはいけない。勤めている会社を辞めてはいけない。貯金をおろして来てプロダクトを開発してもいけない。ただただ、”客”を見つけるまで探偵を続ける。 ”客”とは、口先だけでなく実際にクレジットカードの番号を入力する、くらいの本気度をもって、探偵の提示した解決案に食いつく人のことである。 その解決案を提示するために、スケッチを描くとか、デモ動画を作るくらいはしてもいい。だが必要最低限の金のみを使うべきだ。 ”客”を見つけて、売り上げが立つことが確信できて初めて、人は客のためのプロダクトを作り始めてよい。そのために人を雇って会社を作るくらいのことはしてもいいかもしれない。だがそれはもうスタートアップではない。スタートアップとは、客が見つかるまでの辛抱強い、疑い強い、偏見を持たない、探偵稼業のことなのだから。 ダイアナ・キャンダー (著), 牧野 洋  (翻訳) STARTUP(スタートアップ):アイデアから利益を生みだす組織マネジメント 新潮社、2017年

韓国と日本と

たとえば日本人と韓国人がアメリカや中国みたいな”第三国”で知り合うと、あっという間に仲良くなるのは海外に住んだことのある人ならわかると思う。それだけ気質もよく似ているのだが、よく見ると違うところも結構ある。でも、「日本と韓国は違う」というのは、すごくレベルの高い問題(テストで言うと応用問題みたいなもの)なので、世界の人に説明する時には「日本と韓国はほとんど同じ」と説明するのが楽。でも英語圏の人でこの記事のように、ここまで観察している人は本当にすごいと思う。