「快適」じゃない Comfortable —— The Economistで学んだ意外な英語

最近読んだThe Economistの記事で、久しぶりに「なるほど」と思う英語表現に出会った。

それが comfortably だ。

記事にはこんな一文があった。

SpaceX’s IPO made it comfortably the biggest initial public offering of all time.

私は最初、

「快適に史上最大のIPO?」

と、一瞬意味が分からなかった。

学校英語では、

  • comfortable = 快適な
  • comfortably = 快適に

と習うからだ。

しかし、ここでは全く違う意味で使われている。

Comfortable のもう一つの意味

英語圏では comfortable には、

「十分な余裕がある」

という意味がある。

そこから、

  • comfortably ahead
  • comfortably the largest
  • comfortably won

などの表現では、

「余裕をもって」
「大差で」
「断トツで」

という意味になる。

つまり記事の

comfortably the biggest IPO of all time

は、

「史上最大のIPOだった」

ではなく、

「史上最大であり、その差も圧倒的だった」

というニュアンスになる。

なぜそういう意味になるのか

考えてみると面白い。

comfortable は本来、

「安心できる」
「窮屈ではない」

という意味だ。

そこから、

「十分な余裕がある」

という意味が派生した。

例えば試験で合格点が60点だったとして、

80点なら comfortable pass だ。

ギリギリではなく、安心して合格している状態である。

この感覚が、

「差が十分ある」

「余裕がある」

「大差で」

「断トツで」

という意味に発展した。

ビジネス記事で頻出

実はこの用法は経済記事やビジネス記事で頻繁に見かける。

例えば、

Nvidia is comfortably the most valuable semiconductor company in the world.

であれば、

「Nvidiaは世界で最も価値の高い半導体企業だ」

だけでなく、

「しかも2位以下を大きく引き離している」

という意味になる。

また、

Samsung is comfortably ahead of its competitors.

なら、

「サムスンは競合を大きく引き離している」

ということだ。

英語学習者にとって面白いポイント

英語学習を続けていると、

「知っている単語なのに意味が分からない」

という経験がある。

今回の comfortable がまさにそれだった。

単語自体は中学生レベルなのに、The Economistでは全く別の顔を見せる。

だから英語学習で本当に面白いのは難しい単語を覚えることではなく、

「知っているつもりだった単語の新しい使い方に出会うこと」

なのかもしれない。

今後、The EconomistやFinancial Timesで comfortably を見かけたら、

「快適に」ではなく、

「余裕で」
「断トツで」
「大差で」

と読んでみてほしい。

記事がずっと自然に読めるようになるはずだ。

Published by Atsushi

I am a Japanese blogger in Korea. I write about my life with my Korean wife and random thoughts on business, motivation, entertainment, and so on.

Leave a comment