韓国の寒い冬が苦手な人に読んで欲しい、賢い酷寒生活

首都のソウルさえ冬はマイナス15度に達する酷寒の国、韓国。

赴任、結婚、留学などで韓国の冬を乗り切らなければならなくなってしまったあなたにお伝えします。衣食住そして心構えの順にお伝えします。

まずは衣について。

ペディンは必ず買ってください。ペディンというのは、羽毛が入った防寒具のことです。ペディンの購入はおそらく周囲の人にも勧められることとは思いますが、日本の感覚で普通のコートだけでしのごうとすると本当に死にかけます。コートというのは韓国では春と秋の短い期間に一瞬だけオシャレを楽しむだけのものです。実用品ではありません。老若男女全てが同じフォルムになってしまいますが仕方ありません。ペディンにも長いペディン(ロングペディン)と短いペディン(ショートペディン)の二つがあります。寒さに応じて使い分けてみてください。

ショートペディン(左)とロングペディン(右)

ペディンの下に着るべき衣類は、極力少なくした方がいいでしょう。男性の会社員だったらワイシャツか背広だけ着るのが望ましいです。スリーピースや内服(ネボク)と呼ばれる防寒インナーを着ると、暑すぎます。たとえ外がマイナス15度でも、電車やバスの中では人が多いため、むしろ暑いくらいです。暑いからといって頻繁に着脱をすると、ペディンは羽毛で出来ているので、着脱のたびに静電気が生じます。手間がかかるだけでなく痛い思いをすることにもなるので、着脱を少なくするためにも、ペディンの下は薄着の方がいいでしょう。ちなみに、筆者は静電気が生じやすい体質なので、ペンを持ち歩いて、ドアノブなどに触る前にペンで軽く叩いて放電しています。

マスクもしっかり着用しましょう。コロナのためマスクは社会生活を送る上での義務にもなりましたが、マスクは防寒にも役立ちます。特に、口や鼻から直接冷たい空気を吸わなくて済むことは非常にありがたいです。唯一の難点はメガネをしているとマスクが曇ることですが、これはメガネの曇り止め薬などを使用して最大限避けるようにしましょう。

手袋も重要です。布の手袋より、皮の手袋の方が防寒効果は高いです。最近ではスマホのタッチに反応できるように、指先の部分が特殊な素材でできている革手袋も市販されています。手や足などの人体の先端部は、寒さへの露出に弱いため、積極的に守ることが重要です。

次に、食について。もっとも、これはあまり多くを語る必要は無いでしょう。韓国料理は汁物が充実しているので、普通に現地の人と同じものを食べていれば自然に温かいものを口にする機会が増えると思います。屋台のおでんとかもいいですね。寒い国では強いお酒を飲むことが多いですが、これも手っ取り早く暖を取るための一つの知恵と言えます。汁物に、酒。この組み合わせでサクッと温まるというのが一つのパターンでもあります。

続いて、住について。

韓国は寒い国なので、人々が暮らす建物全体が酷寒を前提に設計されています。有名なオンドルという仕組みがその代表です。これは、建物の内部に温めた水を循環させることで、特に床を暖かく保つことを可能にする仕組みです。これだけでなく、多くの住居で窓は二重窓になっていることが多いです。窓そのものが二重になっていることもあれば、居室と窓の間にベランダがあることによって結果的に二重窓になっているパターンもあります。筆者の場合、玄関の天井からビニールの幕を垂らすことで、ドアから直接寒風が入ってこないようにするなど工夫しています。大事なことは、家と外部の間に、空気の膜(できれば複数)を保つことです。外気⇨空気の膜1⇨空気の膜2⇨居室、のようにしておくことで、オンドルの暖かさを最大限保つことができます。

最後に、心構えについてです。

韓国の冬がいくら寒いと言っても、いつかは必ず春が来ます。これだけ寒い国だと、春も何だかパッとしない陽気なんじゃないかと心配になるかも知れませんが、春が来ると本当に今までの酷寒が嘘のように暖かくなります。当然、いつからが春かといえば毎年若干の変動はあるのですが、大体桜の花が咲く頃(そう、韓国には日本以上に桜が多いのです)には暖かかくなります。

韓国の桜

また、韓国の寒さも、いわゆる寒波が何度か到来することでもたらされます。一回の寒波は短くて2〜3日、長いと10日近く続きますが、寒波が無い時はそこまで寒くないです。せいぜいマイナス5度くらい?もちろん、「”最高”気温が氷点下」という日が5日も7日も続く寒波というのは気が滅入るものですが、寒波の襲来が何度かあるだけで、要は強弱があることは覚えておいて損はないはずです。「この寒波はこのシーズンの第何波だから、あと何回か過ぎれば春になる」という風に、寒さも強弱があり、期間限定であるということを覚えておけば、心理的にもなんとかなるのでは無いでしょうか。

以上、この記事が韓国の酷寒に立ち向かう皆さんのお役に少しでも立てれば何よりです。